60歳過ぎから悪化する腸内環境
60歳を過ぎますと、腸内細菌の組成が変化し、悪玉菌が増加して、善玉菌が急激に減少するようになります。特に問題なるのが、悪玉菌のなかでも有害物質をつくる細菌種が増えることです。
腸内細菌が生み出す有害物質が、迷走神経や血管、リンバ管などを通ってカラダのあらゆる場所で問題を引き起こすようになります。
腸の優れたネットワークが、逆に仇となてしまいます。
腸内環境が悪化しますと勢いを増す「アリアケ菌」という細菌がいます。
このアリアケ菌は、消化液を構成する胆汁から「二次胆汁酸」という物質を生み出し、これが発がん性につながります。
門脈という腸と肝臓をつなぐ血管からその物質が肝臓に入って、肝臓がんを引き起こします。
このほかにも、認知症パーキンソン病、うつ病などの原因となる毒素を生み出したり、肌を劣化させたり、有害なガスを発生させたり、さまざまな悪さを凶悪な悪玉菌が増え、老化は腸から始まっています。